車の塗装の厚みは髪の毛1本ほどの厚みしかないと言われています。
DIYでもコンパウンドとポリッシャーを使いボディーの傷を消せますが「現在どれくらいの厚さがありどの程度まで磨いていいのか?」「実際にどれくらい磨いたの?」が分からないのが現状です。
塗装は自己再生する物ではなく限りある資源。無闇やたらに磨けば良いと言うものではなく、できれば最小限の磨きで止めたい。
もちろん磨き屋さんの経験と熟練の技があってこその最小限に留める技術や磨きの経験ではありますが「DIYでもプロに近づきたい!!」と言うことで現在の塗装の厚さの測定から磨いた厚さの測定もできる【膜厚計】のご紹介。
目次
膜厚計とは
車の塗装の厚さは新車時で大体100〜150μ(マイクロ)程度。この厚みが髪の毛1本分(100μ程度)と言われる所以
1μとは1000/1mm。新車時の塗装厚をmm単位になおすと0.1〜0.15mm。どれだけ薄いかわかりますね!
しかしこの薄い膜厚を測定するのに定規やダイヤルシックネスゲージなどの物理的な測定方法では測定することはできません。
膜厚計は塗装面に機器を当てるだけで1mm以下のμ単位で簡単かつ、より詳細に計測できる機器です。
もちろん平面な部分で測定するなどの測定条件はありますが狭い部分の測定も簡単にできるのが特長です。
カスタム製「TG-02U」
メーカー | CUSTOM(カスタム) |
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製品名 | TG-02U |
価格 | 20000〜30000円 |
測定可能素地 | 金属 |
測定範囲 | 鉄 0〜2000μ 鉄以外 0〜1000μ |
バックライト | 有り |
メモリー機能 | 有り(最大値255件) |
付属品 | ・構成用プレート×2 ・コーティングプレート ・乾電池 ・ストラップ |
今回紹介する膜厚計はカスタム製の「TG-02U」は安価な製品の中ではやや高価な製品。
カスタム製品には「TG-01U」と「TG-02U」の2種類がライナップさらりれております、「TG-01U」は低価格モデルで鉄(Fe)に塗装された物のみ測定できますが、「TG-02U」は鉄(Fe)以外の金属、例えば近年増えてきたアルミ部品(ボンネット、バックドア)の塗膜測定もできるモデルになっています。
ただしどちらのモデルでも測定できるのは金属に塗装された物だけでパンパーなどのプラスチック製や樹脂製素地の塗装は測定できないので注意。また10万円以下の膜厚計ではどれも金属しか測定できない製品が多いです。
この製品は測定数値を保存でき、保存した数値から「最大値」「最小値」「最大最小差」「平均値」を自動で計算し確認できる優れもの!!
また「校正用プレート」「乾電池」や「日本語取り扱い説明書」も同封されており校正も多少難しいですが日本語で解説してあるので可能です。
日本語の校正方法が付属していない製品は校正ができないのと同じことなので日本語の校正方が付属しているのはかなり有り難い!!
実際に測定してみる
使用前に校正しています。ちなみに電池を外すとリセットされるみたいなので校正が必要になるのと、しっかり測定したい場合は毎回校正する方が良いみたいです。
テスト用パネルの膜厚測定。
塗装の厚さは完全に均等ではないので数カ所測定後の平均値が塗装の厚さです。
ボンネット測定。ポチッと当てるだけで簡単に測定できます!
またバックライトは青色に点灯します。緑じゃないんだね(笑)
【補足】膜厚計は塗装の厚みを測定している訳ではなく、パネル(ボディー)までの距離を測定し、その距離を膜厚としているので、例えばパネルが凹んでパテ埋め修理をしている場合1000μなどの大きな数値をだす場合があり、さらにボディーに乗っている汚れなども厚みとして測定してしまいます。
そのため表示された数値が塗装の厚みと一概には言えませんが、板金修理すると塗装が新車塗装より厚くなる傾向があるので200μ以上の数値は板金修理している可能性が高く、修復歴を確認するのにも使えます!
まとめ、感想
数十万円の製品と比べた訳ではないので精度がどうなのかわかりませんが、何の基準も無い状態で磨くよりは多少の誤差があっても磨く前後の塗装の厚みを数値化できるのは基準ができることも技術の向上にも役立ちます。
僕自身ボディーを磨くのに現在の塗装の厚みを把握できなかったので改造RSEだと磨きすぎ失敗するリスクからあまりボディーは磨いてきませんでした。それでも一般の方よりはボディーを磨いてると思いますが(笑)数値化できる膜厚計のおかけで安心して磨けるようになりました!!
やはりDIYレベルでも磨くからには、どれくらい磨いて、どれくらい塗装が残っているのかを知るために持ってても損はしないおすすめアイテムだと思います。まぁ失敗してクリア塗装がなくなっても「金払って塗装しなおすぞ」と言う意気込みがあればいらないでしょうけど……
ただ買って気がついたのは金属以外は測定できないですが、最近は樹脂製のボディーも増えているので車種によってはほとんどの箇所が測定できないのが難点。
安価でパンパーなど樹脂製品の塗装を測れる計器はないのかな?
それではまた〜!