最近流行りの社外品LEDヘッドライトバルブに交換したら暗いの?明るいの?車検に通るの?と言う疑問と一緒に構造を解説したいと思いますが、先にLEDに替えるメリット、デメリットを説明します。
目次
LEDバルブの構造
部品点数の多く取り付け難易度が高いHIDバルブとは違いLEDバルブは配線上にある小さなコントローラーがあるだけで車両配線を接続すればいいだけなので、画像を見ても取り付けが簡単。
メリット
- 明るい(ハロゲン以上HID以下)
- 省エネ(ハロゲンの約2分の1、又は3分の1)
- 高寿命(ハロゲンの数倍)
- 部品数が少なく取り付けが簡単 (省スペース)
- 綺麗な白さ
- 点灯直後から100%の明るさでハイビームとも相性が良い
デメリット
- バルブ本体がでかい為取り付け不可能な車種もある
- 冷却方法が」ファンタイプだとファン作動音がする
LEDバルブは明るく省エネ、省スペースとメリットは多くなっています。
LEDは結局暗いの?明るいの?
HIDよりは暗いので暗く感じるLEDバルブが多いのは事実。しかしHIDよりは暗いってだけハロゲンバルブよりは明るいのでヘッドライトバルブとしては決して暗い訳ではありません。
そしてLEDバルブが暗いと言われる由縁はもう一つ。
「LEDに替えた事あるけど明るくなかった」
って思っている人は5千円以下のLEDバルブを取り付けてませんか?
一部のメーカーには1万円以下でも明るい物も有りますが5千円以下のLEDバルブは暗いです。
じゃなぜ暗いのか?
と言う疑問を解決するには、ヘッドライトの構造がわからなければ説明出来ません。
構造をまとめているのでこちらを見てください⇩
左側がハロゲンバルブの発光位置、右側がLEDバルブの発光位置。
ハロゲンバルブの発光位置に近づけることでヘッドライト内部のリフレクター構造を十分に活かすことができるのでLEDバルブでも明るく前方をてらすことができます。
ハロゲンバルブの発光位置で発光させなければ、リフレクターの鏡の作用をまったく活用出来ません。
画像のようにLEDが何十個ついてようがリフレクターの構造、作用を無視した安価なLEDバルブはカットライが出ず、最悪の場合常にハイビームで走っている状態なので眩しいだけで非常に迷惑かつヘッドライトとしては全体がほんわか明るく走行用としては暗いだけの迷惑なバルブでしかありません。
しかも安価なバルブは、すぐにLEDがチラついたり、数個のみ点灯しなくなったりします。
原因はLEDの質の悪い物を使用しているか、もしくは熱にやられているのだと思います。
画像は標準のハロゲンバルブですが画像を見ても分かるとおり、そもそもハイビームバルブ以外に光を直接前方を照らすハロゲンバルブはありません。
必ずバルブ本体にシェードと言うバルブの光が直接見えないような構造になっていて(HIDも同じ)光をリフレクター(鏡)に反射させて効率的に前方を照らしカットライトを出しています。
ちなみに分かりやすく説明する為にリフレクターを鏡と言っていますが厳密に言うと鏡では無くメッキです。
明るいLEDバルブは?
スフィアライトさんのLEDバルブで説明すると
裏側も全く同じ形をしていますが、先程の安価なバルブと比べても、LEDの数が少ないと思いませんか?(黄色正方形の物がLED)
純正バルブの発光位置と同じ位置でLEDを発光させてLEDの光をリフレクターに反射させる事で効率的に前方を照らすので、カットライトも出て、対向車に眩しくなく、明るいLEDバルブなのです。(有名メーカーは全てLEDの数が少ない)
そしてこの数個のLEDを最大限使用する事で十分な明るさが出る上に省エネ、高寿命でしかも保証付きの良い事尽くめのLEDバルブなんです(保証期間はメーカーによって違います)
明るいLEDバルブの問題点
もちろん明るいLEDにも問題点が有り
『LEDは熱くない!』
と思ってる方も多いと思いますが、間違ってはないですがLEDが熱くならないのは、光であって、LED本体は熱くなります。
しかしこの熱が大問題でLEDは熱に弱く先程説明した「数個のLEDを最大限使用する事で十分な明るさがでる」=LED1個1個の明るさを求めれば熱も高くなっていくわけです。
しかしこの状態で使用すると熱に弱いLEDはあっという間に壊れてしまいます。
なのですぐに壊れないように、熱対策が必要になるんです。
この熱対策のせいでバルブ全体が長くなってしまい、取り付け不可能な車種もあるんですけどね。
ちなみに、LEDを何十個もつけている、安価なLEDバルブは、1つ1つの性能が低いので そこまで熱を持たず熱対策されていませんが、光らせる以上熱は発するので壊れやすい原因の一つだと思いますし、すぐ壊れて新品に交換してを繰り返すといずれ、明るいバルブが買える金額になるので、安物買いの銭失い状態に陥ります。
熱対策の種類(重要)
各メーカーの熱対策は2種類あり
ヒートシンクタイプ
スフィアライトの画像の青い線の下側がヒートシンクです。
ヒートシンク部分で放熱させて冷やすタイプで、高価なバルブは大体こちらを使用しています。
ファンタイプ
ファン(扇風機の羽)で放熱させるタイプで、ファンがある為ヒートシンクタイプよりやや大きめの物が多く
ファン作動音がうるさかったり、異物が付着してファンが回らなければ早期故障の原因になる欠点があります。
僕はヒートシンクタイプをオススメしています。
ただしどちらのタイプもバルブ全長が、純正バルブやHIDバルブより長くなる為、LEDバルブが取り付けれない車種もありまります。
例、軽バン、軽トラ、バンなど
各バルブメーカーの適合表を確認すれば、取り付け可能か不可能わかります。
またバルブの全長はメーカーによって違うので、適合しなかった場合でも数メーカーの適合表を確認する事をオススメします。
車検は通るのか?
ここまで読んで理解した方は分かると思いますが
安価なLED
カットライトも明るさも出なので車検には通りませ。
高価なLED
リフレクターを活用しているので、カットライトも明るさも出るので車検には通ります。
高価なLED?安価なLED?とは
高価なLEDは
有名メーカーが作っている、2万円以上するLEDバルブの事で、高ければ高い方が明るく耐久性の良いバルブが多いです。
安価なLEDは
無名メーカーが作っている5000円以下のLEDバルブの事です。
5000円以下はどれを選らんでも暗いです。
ヘッドライトの補足、車検に通る色と明るさ!
ケルビン数(色)
光らせた時の色の数字です。
・3000=ハロゲンバルブ色
・4000=黄色
・6000=白、純正色
・8000=青白
純正ケルビン数は5000〜7000の間です。
ちなみに8000ケルビン以上もありますが青と言うより紫に近くなります
車検対応の色選び方
・初度登録が18年1月1日以降は白または淡黄色(ハロゲン色、肌色)、黄色はダメです。
・ 初度登録か18年1月1日以前は白又は淡黄色、黄色もOK。
・車検対応のケルビン数は5000〜7000ケルビンつまり白
ただしケルビン数は目視で確認するので、7000ケルビン以上でも青いと感じなければ、車検に通る事もあります。結構曖昧ですよね 笑
カンデラ、ルーメン(明るさ)
光らせた時の明るさの数字で
数字が高い=明るい
ルーメン数=ハロゲンバルブ約1500ルーメン
カンデラ数=ハロゲンバルブ約7000カンデラ
ルーメン表示をしているメーカーが多いですが、車検時はカンデラ数を使用し、ルーメン数は使用しません。
車検対応範囲の明るさ
現在の車検の検査はロービームで6400カンデラないと車検に通りません。スフィアライトライジング2は40000カンデラありました 笑
なので高価な物に交換すれば基本的には車検には通ります。
車検対応範囲をまとめると
・色は白か淡黄色(ハロゲン色)
・ケルビン数ば3000か5000〜6000ケルビン
・ルーメンは1500ルーメン以上
・2万円以上のLEDバルブ
この4点を守ればほぼ車検には通ります。
ただし古い車はリフレクターが劣化していたり、ヘッドライトの表面が黄ばんでいたりすると明るさが足りない場合もあります。
僕がLEDバルブを取り付けてきた車は大丈夫でしたが、車種によってはリフレクターとの相性が悪く、リフレクターを効率良く使用出来ない為、暗くなる事もありますが、こればっかりは実際に取り付けて見ないとわかりません。
最後にフォグランプにもLEDを取り付ける方へ
せっかくヘッドライトをLEDにしたので、フォグランプもLEDにしたいと思いますよね!
気を付けてほしいのが
同じケルビン数でもメーカー毎に色が若干違うので、せっかくLEDバルブを取り付けたのにヘッドライトとフォグランプの色味が少し違うと残念ですよね……
なのでフォグランプバルブも交換するなら、必ず同じメーカーを選ぶ事をオススメします。
ポジション球も同じメーカーにした方が、さらに統一感が出てカッコよくなります( ´∀`)
フォグランプをLEDに交換するにあたっての注意
フォグランプは日本語にすると前部霧灯と言い、本来であれば霧発生時に点灯させる為のライトなのですが、
現代においては、フォグランプをファッション感覚で点灯させているのが現実です。
しかしフォグランプは上部の光はカットせず全体を照らす構造になっています。
なのでハロゲンバルブより明るいHIDやLEDに替えるだけで、上方向の光をカットしないフォグランプはどうしても眩しくなってしまいます。
もちろんバルブメーカーもそれを考えてはいますが、やはり光は漏れてしまい、すこし眩しいです。
またフォグランプを白いLEDバルブ(HIDも同じ)に替えると濃霧時のフォグランプを点灯させても見難くなるデメリットもあります。
それらの事を考えた上で交換する事をオススメします。
それではまた。