どれだけ綺麗に洗車しても気が付けば付着してしまう染み。しかも洗車では落ちない厄介者。
この染みは「イオンデポジット」「ウォータースポット」「スケール」「クレーター」などと呼ばれています。
洗車好きの間では染みの原因は多くの場合が「水道水」だと言うことは知っている人も多いはず。
もちろん僕も知っています!
と言うことで今回はパネルを使って水道水と雨水を乾かしてどれくらいシミが付着するか試したいと思います。
目次
はじめに
水分が蒸発し水分中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が露出した状態がシミになります。このシミこそがイオンデポジットやスケールなどの原因になると言われています。
つまり水分中のミネラル成分が多いほどシミになりやすいと言うこと。
今回は水分中のミネラルなどの成分量を検出し数値化(ppm)できるTDSメーターを使用しますが、ミネラル分以外のシミの原因はならない成分にも反応するので目安程度。
また酸性、アルカリ性、中性などの性質を検出するのにPHメーターも使用します。
こちらは中学校の実験で使うリトマス紙の機械版ですね!
水道水
太陽光からの直接の熱や塗装面自体の温度の上昇により夏場の日当であれば数分で水分は簡単に蒸発します。夏場はボディーが触れなくなるくらい熱くなりますよね!
今回使用する水道水のPHは7.4で中性。TDSは37ppmと以外に低め。ただし井戸水を汲み上げてる水道水や地域によってはミネラルたっぷりの水道水だと50ppm以上を表示することも。
この白いシミこそが水道水の中に含まれていたミネラル分などの成分が水分の蒸発と共に露出した状態。このシミが堆積、固着するとイオンデポジットやスケール、ウォータースポットの原因になります。つまりシミ予備軍みたいなもんですね。
ちなみシミ自体が白いので黒い塗装の上で付着している場合は見易いですが、白などの明るい車では見辛く付着していること自体分かりづらかったりします。
今回は早い段階で水拭きしたので水滴の中心部分にあった白いシミ自体は除去できました。
もし水拭きでは除去できなかったとしても長期間放置していなければREBOOTなどの酸性ケミカルで白いシミ自体は除去できます。
しかし水滴の外周はシミが残ったまま輪ジミになっています。
この輪ジミに関しては酸性ケミカルやアルカリ性ケミカルを使っても効果はなく、磨く以外除去できませんでした。このことから陥没してできた跡=クレーターだと思われます。
水道水を乾燥させるとは早い段階で除去してもすでにダメージになっていることがわかりますね!
また輪ジミは拭き取る前の白いシミより見辛く分かりづらいので多少できた程度なら放置していても黒い車は以外なら見えにくいのでほとんどわからないと思いますが、繰り返し輪ジミができると徐々にくすみの原因にもなるので、やはり水道水を乾燥させないのが1番ですね。
つまり炎天下での洗車は良くないことがわかってもらえたと思います。
ちなみに水道水をかけて乾かすを繰り返すとこんな無残な姿に…
またシミの中に水が溜まりやすいのでシミがシミを呼ぶ状態です。こうなると拭くだけでは白いシミ自体が除去できなくなります。また輪ジミも大量にできました。
実車ではこの状態だけは避けたいですね!
雨水
採取した雨水のPHは4.7の弱酸なので酸性雨です。TDSは15ppm前後と水道水の半分以下。
この時点で白いシミになりにくいことがわかりますね!!
雨水をそのまま乾かしたので汚れが付着しています。白いシミができている事には違いはありませんが水道水のような綺麗な白いシミでしたか雨水は白いシミが薄いです。
水拭きしただけですがシミどころか輪ジミすらありません。
酸性雨で15ppmあるので「何かしらのダメージは有るだろうな」と思っていましたが、乾燥後すぐでは一切ダメージはないようです。僕自身も驚き!!
雨水もかけてては乾かすを繰り返しましたがシミの状態が水道水よりましですね。
またこの白いシミも水拭きで全て綺麗に拭き取れたので雨水による塗装へのダメージはありませんでした。
まとめ、感想
水道水や雨水の質にもよりますが水滴が乾いて塗装へのダメージを与える可能性が高いのは紛れもなくミネラル分が豊富な「水道水」だと言うことがわかったと思います。
さらに水道水では塗装に陥没跡をつくる輪ジミ(クレーター)もできるので磨かないと除去できない程のダメージが簡単にできると言うことも合わせて分かっていただけたと思います。
つまり炎天下でゆっくり洗車してしまうと知らず知らずのうちにシミを付けてしまう原因なります。汚れを落としてシミを増やす……本末転倒ですね。
水道水が乾く前に素早く拭き取る事こそダメージを最小限に抑える正しい洗車方法とも言えます!!
しかし夏場は特に屋外洗車では拭き取り工程に行く前にすぐに乾いてしまいます。できれば屋内で洗車が好ましいですが屋外でしか洗車できないのなら、1日で気温が低い朝、夕方の時間帯が水分が乾くのを遅らせることができるのでおすすめ!
最後に
洗車で着くシミを極限まで減らしたいのならミネラルなどの不純物を取り除いた「純水」を使って洗車する方法もあります。また水道水を純水にする「純水機」も販売されています。
純水洗車は水分が乾燥してもシミにならないので炎天下の洗車でも洗剤を使って洗う工程以外はじっくりできる。むしろ水分拭き取りも不必要なので洗車が簡単になるメリットもあります!
僕は欲しいけどまだ購入には至ってませんが、興味がある方は調べてみて下さい(笑)
それではまた〜!