HIDキットの種類、選び方を解説
スポンサーリンク

数年前まで 純正ヘッドライトでも社外品の後付けバルブ でもHIDバルブがもっとも明るいヘッドライトでした。

しかい省エネ、省スペースなどの観点から現在はLEDに移行しており、現在の新車ではHIDヘッドライトを使用している車両はほぼありません。

しかし現在でもやはり明るさはHID>LEDと言う図式は変わっていないため構造や種類、選び方を解説します。

目次

HIDとは?

HIDとは……


HIDランプ(エイチ・アイ・ディ・ランプ、英語:high-Intensity discharge lamp、HID lamp)は、金属原子高圧蒸気中のアーク放電による光源である。

高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称であり、高輝度放電ランプ (こうきどほうでんランプ)ともいう。

電極間の放電を利用しているためフィラメントがなく、白熱電球と比べて長寿命・高効率である。

ウィキペディア引用

と難しい言葉が並んでますが(笑)簡単に言うとフィラメントを使用している非効率的なハロゲンバルブとは違い+と-の電極間に発生するアーク放電による光源で長寿命、高効率であるということ。

「HID」「バイキセノン」「キセノン」「ディスチャージ」など多くの呼び方がありますがすべてHID。

ちなみに現場のリアルな声から言わせてもらうと以外にバルブがきれやすいのでそこまで長寿命ではないですね。

HID、LED、ハロゲンの違いや各ヘッドライトバルブのメリット、デメリットについてはこちらへ↓

スポンサーリンク

HIDキットの構成

ここで紹介するHIDキットは社外品の後付けHIDのこと。

また純正HIDの場合はヘッドライトがHID専用形状になっているので純正専用HIDバルブのみ交換できます。ハロゲンバルブやLEDバルブには交換できません。

HIDキットの構成品は

  1. バラスト
  2. イグナイター
  3. HIDバルブ
  4. リレーハーネス

の4の部品から構成されており部品点数が多くなっています。

1、バラスト

エンジン回転数の変動や電気装置の使用で低下する電力を安定供給させる制御回路がバラスト。
安定器や インバータと呼ぶ事もりますが、バラストと呼ばれることが多いです。

バッテリ直流を交流に変換させています。

このバラストは薄型でもたばこの箱サイズ(厚みは半分)くらいはあるので車両によっては取り付場所を工夫しないと取り付けできないことも。

またメーカーによってはイグナイターとバラストが一体のタイプやバルブと一体タイプなどもありますがバラバラになっているのが一般的。

2、イグナイター

バラストから安定供給された電圧を数万ボルト(1万ボルト以上)に昇圧させるのがイグナイター。

3、HIDバルブ

アーク放電により明るく発光するのがHIDバルブ。

点灯後徐々に明るくなり最大光量になるまで数秒~数分かかります。

4、リレーハーネス

f:id:ryukiy:20170909210952j:image

バラストに供給する電力を、車両の純正配線からの供給させると、走行状態、電子機器使用状態などの要因で電力不足に陥り、HID本来の明るさが出ない、チカチカする場合があります。しかしリレーハーネスでバッテリから直接電気をとることによって、安定かつ力強い電気を供給させることが可能。このリレーハーネスはメーカーによってはオプション設定になっています。

またバッテリの電源をそのまま使用するとヘッドライトが常時点灯してしまうので、リレーハーネスのリレー回路でヘッドライト点灯時のみバッテリ電源を供給する仕組みになっています。

リレーハーネスは必ず取り付けることをおすすめ。

ただしリレーハーネスはバッテリから左右のヘッドライトに配線を取り回す必要があり、車種により、パンパー、ヘッドライトを外さないと取り付けできないないことも多く取り付け難易度が高くなる要因でもあります。

スポンサーリンク

HIDの種類

ヘッドライトバルブの形状

・H4、H8、HB3.etc

とまだまだ形状は有りますが、それぞれ長さや形が違い、LEDでもHIDでもバルブ形状が違う物は取り付けれません。

注意点

Hから始まる数字が主にバルブの形状ですが、車種によっては特殊形状を使用しているので注意が必要です。

W数(ワット数)

ワット数は消費電力です。

数字が大きければ大きいほど明るくなりますが、その分消費電力が増えます。55W以上のHIDキットはハロゲンバルブとほぼ同等の消費電力になるので省エネではなくなります。

目安としては

・35W=標準のW数

・55W=35Wの明るさで満足できなかった人向け

85W=有名メーカーも出しておらず、主に無名メーカー、信用性にかける

・100W=もはや取り付けても大丈夫なのかレベル

35Wでも十分明るいのでW数を選ぶ時は55W以下がオススメです。

それ以上になると、無名メーカーしかなく大電力を使用する為、出火の原因になりかねません。

注意点

ワット数が違うバラストやバルブを取付けると暗い、もしくは早期故障になります。

必ず同一ワット数の物を使用しましょう。

、バラスト35W、バルブ55Wだと一瞬ヘッドライト点灯するが、すぐに消えます。

数字(純正HID専用知識)

純正HIDバルブにはD2SD4Rと言うバルブの種類があり、真ん中の数字は

・2=明るい、社外品に多い

・4=車メーカー純正HIDバルブ

・明るさ 2>4

となります。

注意点

もとの数字と違うバルブを取り付けは可能ですが、取り付けると点灯しない、暗くなる原因になります。4から明るい2に交換したい場合はHIDキットごと交換が必要になり高価になります。

またD2タイプは水銀を使用しており現在は各純正自動車メーカーは環境の観点からD4を多く使用してますが、古い車(今から12〜13年前位)の純正HIDはD2を使用している場合もあります。

英語表記(純正HID専用知識)

D2S、D2R、D2Cの後ろの英語表記はS.R.Cと3種類あります。

・S=プロジェクタータイプに取り付け可能性

・R=リフレクタータイプに取り付け

・C=両方に取り付け可能性

注意点

Cは両方に取り付け可能性ですが、何でも大丈夫=専用では無い、のでCは使わないのが無難です。

こちらも数字同様違う英語表記のバルブは取り付けできません。出来たとしても暗いです。

ケルビン数

光らせた時の色の数字です。

・3000=ハロゲンバルブ色

・4000=黄色

・6000=白、純正色

・8000=青白

純正ケルビン数は5000〜6000の間です。

ちなみに8000ケルビン以上もありますが青と言うより紫に近くなります。

車検対応範囲

車検対応は5000〜6000ケルビン位

・車検対応の色

初度登録が18年1月1日以降は白または淡黄色(ハロゲン色、肌色)、黄色はダメです。

初度登録か18年1月1日以前は白、黄色、淡黄色。

ただしケルビン数は目視で確認するので、6500ケルビンでも青いと感じなければ、車検に通る事もあります。結構曖昧ですよね 笑

カンデラ、ルーメン

光らせた時の明るさの数字で

数字が高い=明るい

ルーメン数=ハロゲンバルブおおよそ1500ルーメン

カンデラ数=ハロゲンバルブ約7000カンデラ

車検で検査する時はカンデラ数を使用し、ルーメン数は使用しない

車検対応範囲

現在の車検の検査はロービームで6400カンデラないと車検に通りません。

車検時にはルーメンを使用する事はありませんが、HIDのメーカーサイトには「何ルーメン」と書いてある事がありますが、数字が高いほうが明るいで間違いないです。

注意点

基本的にはHIDに交換すれば、車検に通る明るさはあると思ってもらってもいいですが、安いHIDなどはリフレクター、プロジェクターとの相性が悪い事が多いので、6400カンデラを下回る事があります。

失敗しない種類は?

f:id:ryukiy:20170910000258j:image

HIDは安い物(10000円前後)で無名メーカーが沢山出ていますが

ロービーム時には対向車が眩しくないようにカットラインがありますが、安い物はカットラインより上が明るく、常にハイビームで走っている状態になり、かなり迷惑なのでオススメ出来ません。

その点を踏まえて、形状やリフレクタータイプ、プロジェクタータイプの愛車に合う物を選び、

35W、5000〜6000ケルビンで2万〜3万くらいの物だとメーカーがどこでもほぼ失敗しないでしょ。

ただし6000ケルビンだと青い可能性もあるので、5500ケルビンくらいが有るなら、そちらの方がオススメ。

最後に取り付けが難しくなる理由

f:id:ryukiy:20170909225650j:image

純正HIDまたはハロゲンランプのリフレクタータイプで裏側にフタがついている場合

f:id:ryukiy:20170909225724j:image

純正HIDのフタを外した画像ですが、配線が全てヘッドライトの中に入ってますよね??

f:id:ryukiy:20170909225059j:image

これはリフレクタータイプのハロゲンバルブの裏側の画像ですが

真ん中の丸いのがゴムキャップで、さらにその中心がヘッドライトの配線です。

・蓋ありだと配線を通す穴をあけないといけない
・ゴムキャップタイプだと穴あけ加工無しでHIDバルブを取り付け可能

フタが付いているだけでも難易度が上がりますよね??

さらに純正HIDタイプは内側に配線が通ってるので、純正配線を外して、社外品の配線を通さないと取り付けれないので、交換した事がない方には、難易度が高くなるのでオススメできませんし、ハロゲンのフタタイプでも難易度が増します。

フタ付きタイプを見て、出来るかな?と思う人は素直にプロに任せて下さい。

まとめ

車のヘッドライトは構造が複雑で社外品の後付けバルブの場合は光源の光り方がハロゲンバルブに近いHIDバルブの方が明るさのみで言えばLEDバルブよりも明るくなっています。

ただし純正のLEDヘッドライトはLEDの特性に合わせた構造になっているのでHIDより明るくなてっています。

しかし社外品の後付けHIDバルブは部品点数が多く取り付け難易度が高く、ヘッドライト裏にフタが付いた車種は加工も必要なります。

また35WのHIDバルブでもLEDバルブの方が省エネ、省スペース、高寿命、取り付けが安易と勝っている性能が多いので、HIDよりもLEDの方が断然おすすめ。

それでも明るさのみを求めるのなら55Wの製品がおすすめです。

【ワールドウイング / ライザー】LYZER2 HIDキット 55W 880 【 ケルビン数:6000K | HIDキットオプション:なし 】
【4560389324372】【スフィアライト】 SHDAG0603 HIDコンバージョンキット HB4 6000K/55w スフィアバラスト SPHERE LIGHT【4562480873964】

関連記事